HOTEL PINK HIBISCUS

Overview - 概要 - ホテルピンクハイビスカスの立地する沖縄県宮古島は、日本を代表するリゾート地であり、現在も多くのホテル建設が進んで いる。その一方で、不動産価格の高騰や人材の確保・育成など現代社会における問題も抱えている。それに加え最近は、旅行 客が多様化し、個人で旅行プランをたて付加価値を見出す自由旅行を選択する旅行客も多い。そこで、スタッフの態勢を整え た小規模コンドミニアムホテルに目をつけた。人件費を抑え宿泊料金を低価格に設定し、ターゲット層も自由な選択を好む旅行者とした。 ホテルの付加価値として、花ブロックを用いたシンプルな外観に鮮やかなカラーリング、ヤエヤマヤシやユッカなどの南国の 植物、フロントの演出や各部屋に施された遊び心溢れるグラフィックなど、フォトジェニックな空間を意識したデザインとした。 そこには、利用客が自由に写真を撮り SNS を中心にシェアすることで、広告費をおさえながら拡散する SNS マーケティング戦略を運用する狙いもある。 Design - デザイン - 外観ではファサード全面に施した花ブロックがシンプルながらも昼夜問わず、フォトジェニックなホテルを演出する。内観 においては、ピンクのネオン看板がひかるフロントに,ファサードと同じ花ブロックを意匠壁やカウンターとして使用。各 客室は3つのカラーで分かれており、それぞれの客室に入ると個性的なグラフィックが施されている。また、家具や照明器具、 洗面室のミラー等一つ一つ丁寧に選定し、デザインした物で溢れている。 このようにホテルの至る場所に、いつでも写真の背景となるような工夫がされており、SNS 世代の心をくすぐる。 その一方でゆったりと寛ぎ非日常空間を味わえるように各客室には宮古島の海を望めるテラスを配置。花ブロックから漏れ る優しい光と風が心地よくリラックスできる空間をつくっている。見た目だけに捉われず機能性もデザインに組み込んだ内 外装のデザインとなっている。 このようにホテルピンクハイビスカスは誰かとシェアしたくなるような仕掛けをふんだんに盛り込み、非日常を体感しながら現代のライフスタイルの延長線上にあるようなホテルを目指した。