松並木の家

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 設計
    TENK
  • 担当者
    天久和則、時尾莉沙
  • 施工
    坂本工務店
  • 構造設計
    KURA構造設計
  • 撮影
    野村和慎

空を見上げれば感じるように、空間はどこまでも広がり、時間はいつまでも流れ続けている。建築の輪廻転生は膨大な時空間の流れのほんの通過点に過ぎない。松並木が続く吉備津神社の参道では自分のたどりつけない場所や生まれる前の時代を思うことが出来る。この場所にはそんな力があった。建築が建つ場所の広がりや歴史的な時間の流れを感じると同時に、私的な生活を確保し街とも結びつく重要な点であるエントランスをわかりやすくデザインした。造形の「分かりやすさ」は思い入れに比例し、そこに埋没することなく玄関までの距離を保ちながら訪問者との接点となる場所となるだろう。変形した敷地に対し整形な細長い二つのボリュームを敷地に沿ってそれぞれ配し、その交差する場所はそのボリュームの接点だけではなく外部やご主人のアトリエとの交差点にもなる。この家と松並木はその姿を残しながらここに宿る時間と空間がはるかな想像を広げるきっかけとなればいい。

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物件所在地

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