株式会社ビットキーは、東京都中央区京橋に本社を置く、自律分散システムによる独自のキーテクノロジー「bitkey platform」の提供を行なっている企業。最小の図形である三角形の組み合わせで無限の世界を描く、ビットキーのロゴの考え方を場に落とし込んだ。グラフィック表現にとどまらず、家具においても同様の考え方を実践している。 また、空間ならではの手法として透明なロゴパターンのグラフィックの重なりにより、無限の柄が構成され、重なりの中を人が自由に往来する構成になっている。それらは複数のレイヤーの重なりを横断して事業を創り上げていく、bitkeyの考え方を空間構成で表している。オフィスプロジェクトを起点に、ビットキーのテクノロジーでビル全体をDX化するプロジェクトも同時進行でスタートした。 オフィスでは、どこにいても常にBITKEYのサービスを認知できる意匠設計を目指した。動線上にはサービスの意図やカラーを体感できるサービスカラーを用いた巨大なカーテンを配置し、ブランドイメージを高めるとともに心地よい空間の切り替えによる空間用途も多彩に切り替えている。特徴的なラウンジ空間では、カルチャーを随所に落とし込んだコミュニケーションラウンジとなっており、メッセージのCONNECTを中心とした思想を共有する場となっている。 本オフィスでは、自社テクノロジー「workhub」を活用した分断の解消と、それらを通じたコラボレーションを生む仕掛けも施されている。ビル共用部のエントランスからテナント占有部はシームレスに繋がり、来訪者はエントランスから、エレベーター、打ち合わせ予定の会議室まで「全てを顔認証」で通過することができる。 社員も顔認証やモバイルFelicaなどで同様にビル内を移動できるほか、オフィスは、フリーアドレス制をとり、1人用29個、4人用6個のワークブースを含め、多様な席をスマホアプリから予約し、利用できる。また、社員のオフィス内での位置情報や各エリアの混雑状況、会議室の利用状況はオフィスフロア内のモニタ、タブレット端末などで可視化している。 このライブオフィスはプロダクト開発のラボも併設し、開発チームが営業・サポート部門と密に連携をとりながら、製品を開発。プロトタイプは早い段階から空間に実装し、常にアップデートされる生きたオフィスとなっている。