DOLCE TACUBOは極めて上質な素材をシンプルに調理し、その素材の魅力を楽しんで頂く洋菓子店であり、それにふさわしいデザインを追求した。 店内はお菓子を引き立てるために出来るだけ建築的要素を削ぎ落したミニマムな空間とし、色や素材感に変化を付けて、より商品が引き立ち、映えるように検討を重ねた。 このギャラリーのような店内が、街の中で印象的に映るようにファサードに木のフレームを設けて、ピクチャーウィンドウによる外観デザインとしている。 このフレームがあるエントランスは元々は店舗の裏口であったが、こちらには立派な桜の木があったため、エントランスの位置を変更して桜の木を取り込み、季節感のある気持ちのいいエントランス空間を作り出した。 アプローチの大きな飛び石は稲田石の一枚岩で、採石場で切り出されたばかりの石の迫力をお店のアプローチに取り込むために、搬入可能なサイズや重量を検討し、また石の表情を生かしつつ歩行の安全性を確保出来る仕上として、割り肌仕上とバーナー仕上を組み合わせて採用している。

クレジット

  • 設計
    田所裕樹建築設計事務所 照明:遠藤照明
  • 担当者
    田所裕樹
  • 施工
    板井工務店
  • 撮影
    繁田諭

データ