DRIVE THROUGH HOUSE

敷地は住宅街にある90坪の角地で一般的な住宅であれば2棟が収まる程の広さ。 クライアントの最も重要度が高い要望は、車での通り抜けが可能な家とすること。まずはこの課題を解決するため車路の計画から着手した。 角地の特性を生かし、どちらの道から進入してもそのまま通り抜けられるようにするため、敷地の最も長手となる対角上に屋根と壁で囲われたガレージを兼ねた車路を設けた。にぶく光る外壁に船窓を思わせる丸い窓をあしらい、まるで住宅街に突如現れた宇宙船のような外観はこうして出来上がった。 ホテルの車寄せがそのままガレージなったかのように、煩わしい切り返し等することなく、ただ玄関前に車を止めるだけで駐車にかかわるすべての動作が完結する、個人住宅ではあまり例を見ない駐車環境を実現した。 もう一つは、ペットとの共生と生活空間の区別。 ペットは家族であるという概念は今や一般的であるが、クライアント家族の在り方は、ペットと人の生活空間を区別 し、LDKと玄関、それに続く土間スペースは共用、LDKの一部にペットの占有部分を設け、他は人の占有部分として明確に分けた。共用部とペット占有部分の床にはペットが舐めても害になりにくい天然素材からなるリノリウムを採用し、人の占有部分はフローリングや畳等人が快適と感じる床材を使用した。

チーム

メンバー

クレジット

  • 設計
    CAPD
  • 担当者
    門内一生、小原弘和、常信大、増井和哉
  • 施工
    西野建設株式会社(ASJ光と水の町スタジオ)
  • 構造設計
    Q & Architecture
  • 撮影
    野村和慎

データ