プレステージスキンケア製品の生産拠点としてつくられた資生堂大阪茨木工場。 その一般来場者のために設けられた見学施設、SHISEIDO BEAUTY SITE。 「 The Journey to Beauty 」という施設コンセプトを元にひとつの街を「旅」するような空間を目指し,「透明」・「浸透」・「しずく」というイメージを用いながら、透明感ある全面ガラス張りの建築と一体となった空間デザインを考えました。 4層の建築は中央の吹き抜けで繋がっており、そこにブリッジがランダムに架けられています。立体的な回遊動線はダイナミックに各フロアを繋ぎ下降しながら巡ることで、浸透していくように体験を重ねていく構成となっています。 それぞれのエリアは、ミュージアム、ラボ、マルシェ等、様々な街を想起させるモチーフでデザインされています。床は道路に見立て、サインも標識のようなデザインとなって来場者を旅に誘います。色調はモノトーンを基調にシャボン玉の七色をやさしく取り入れました。 1FのThe Journey Theaterは、施設の象徴として工場で作られる美容液の結晶が集まってできた「しずく」のイメージでデザインしました。実際に稼動している工場内の風景を見たり、出来立ての美容液を試したり、香水をつくるワークショップを行ったりと、スキンケアの様々な世界や肌と向き合う新しい発見や驚きに出会って頂きたく、空間、体験、デザインが一体となった施設を目指しました。
