京都外国語大学新4号館

東西の庭をつなぐキャンパスのハブ JR京都駅から北西に車で約10分。四条通と葛野大路通りの交差点にある京都外国語大学キャンパス。限られたキャンパス内に12棟の校舎と行動が建て込んだ状態になっているが、旧耐震基準で建てられたものばかりだった。そこで、キャンパスの中心にあり、老朽化が最も進んでいた「旧4号館」を最初に建て替えることになり、指名プロポーザルが行われた。 我々は4号館以外の校舎の更新も含めたマスタープランのたたき台を提示し、プロポーザルで選ばれた後も現状のカリキュラムや教室の使われ方など、詳細なリサーチを続けた。 その結果、一階とメザニン階にラーニング・コモンズ、二階にキャリアセンターとアドミニストレーションを配置。三階から五階には、少人数教育や対話形式の授業にも対応した、大小様々な講義室やFLAを配置し、学生たちによる自発的な活動の場として機能することを目指した。 「旧4号館」同様、南北に細長い版状建築。以前は、東西に隣接する「語らいの庭」と「静かの庭」が完全に分断されていたが、「新4号館」では一階とメザニン階のラーニング・コモンズを介し2つの庭を繋げ、平面的な広がりのある新しい溜まりの場を形成した。 キャンパス北部に隣接する付属高校も含め、将来的には、周囲の校舎をつなぐ「キャンパス全体のハブ」となることを期待している。

クレジット

  • 設計
    シーラカンス アンド アソシエイツ / CAt
  • 担当者
    小嶋一浩、赤松佳珠子、高橋好和、伊藤州平、兼瀬梓、梶並直貴、ヤップ・ミンウェイ
  • 施工
    戸田建設
  • 構造設計
    Arup
  • 撮影
    DAICI ANO, ToLoLo studio

データ