會澤高圧コンクリート株式会社 福島RDMセンター

ビルディングタイプ
オフィスビル
23
1,798
日本 福島県

DATA

CREDIT

  • 設計
    ADAAC株式会社
  • 担当者
    會澤大志
  • 施工
    大和ハウス工業 / ADAAC株式会社
  • 構造設計
    ADAAC株式会社
  • 撮影
    大和ハウス工業 / Takeuchi Design Inc. / ADAAC株式会社

北海道に本社を持つ、會澤高圧コンクリート株式会社の新たな拠点として福島県の浪江町に建設されたR (Research) 、D (Development)、M (Manufacture & Marketing)の機能を兼ね備えた複合施設である。 3.11の大震災で甚大な被害を受けたこの地で復興の象徴となるべく、将来起こりうる地震にも耐える建物としてPCaPC工法(プレキャスト・プレストレスト)を採用した。これにより建物全体が揺れに対して堅牢なだけではなく、ゴムのようにしなやかな構造体になっている。 全318ピースものプレキャスト部材による建設は全てオンサイトで行われ、その設計、製造〜施工に至るまでをADAACで担当した。 緊張を加えて構造体にする工法により、横幅15m、高さ10mの柱を途中で落とさない大空間を実現しており、教会のような威厳のある存在感を表現している。また教会は東向きに建築されるものであるため、西側で大きく開口の開いた実験場から東向きである海に向かって建物が伸びる設計になっており、ここで生まれたテクノロジーが復興に繋がるように願いを込めている。 また、十字に交わるように天井高さの違う、人が集う場を組み合わせることによりコンバージョン建築のようなデザインになっており、威厳と企てが共存するような、未来へ向かう知の工場となるような空間作りを目指した。 コンクリート3Dプリンターを意匠に使っており、現地に吹く風によりカーテンがなびくシミュレーションをHoudiniで行い、そのままその結果をプリントしたカーテンウォールを制作したり、プリントした部材をPC部材にして緊張して構造壁にするなど新しい表現方法の挑戦なども行った。

物件所在地

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