集英社TOON FACTORY

デジタルマンガの制作を行うマンガ家たちのオフィス 在籍するワーカーのほとんどがクリエイターという特殊な オフィスであるため、創作活動に集中でき、クリエイティビティーを 高める場を創造する必要があった。 またクライアントは集中できる落ち着いたしつらえに加え、 新しいものが生まれる実験場のような雰囲気を求めていた。 そこで、良いものが即興的に作られていくラボのようなイメージと、 創作活動と連動するようにデジタルとリアルの間を行き来して、 感性を刺激する仕掛けを空間に組み込むことにした。 プランは効率性を重視し、ワーカーのテーブルを最大限配置 できるレイアウトとした。空間の中央にはスタンディングエリアを 設けて、気軽にミーティングや雑談をできるスポットをつくり、 集中と緩和が容易に行えるようなしつらえとした。 デザインは天井や窓枠、チェアなどを企業のテーマカラーで あるオレンジで統一し、その他壁床をソリッドに仕上げることで ビビットな色味が映える配色とした。見切りゼロで色を切り 替えたり、どこまでも同じテクスチャーで統一するなどの CGのモデリングデータのようなしつらえを現実世界で表現することで、 リアルとバーチャルの間のような世界観を作り上げた。 またリフレッシュエリアに配置したインフィニティディスプレイは、 無限反射を利用した仕掛けで、空間との相乗効果で 観た人の感性を刺激する。 クリエイターの性質を反映した、クリエイティビティが湧き出る、 唯一無二のオフィスが完成した。