holoholo・HORORO

計画地は東西に景観の良い草原風景が広がっており、草原にタンチョウ鶴が飛来することも稀ではない。 南北には既に住宅が建っていたため、南面からの採光を取り入れ、緑の景色を楽しめるよう南東向きに建物を配置した。 また、敷地の北側に寄せて配置することで南の庭を大きく取り、将来的に様々な果樹を植え、木漏れ日と果物が楽しめるようになる。 クライアント夫婦の趣味である家庭菜園や、周辺の地平線が綺麗なことから地面と近い生活が出来る平屋の計画とした。 間取りの大きな特徴のひとつとして、外部でもあり内部でもある4坪の空間(アウトリビング)があることである。 アウトリビングは時間や季節によって多様な使い方ができると考える。 朝日の差し込む中で朝食を食べ、夜は虫の音を聞きながら星空を眺めたり。 雨の音を聞いたり、畑仕事で疲れたら休憩したり。秋はストーブを出して温かい飲み物を飲んだり、冬は鍋をしたり。 四季折々の楽しみ方が出来る場である。 鶴居村の夏は温暖な日が多く冬は晴天に恵まれる。 今回の採光通風の計画としては、片流れ屋根の軒の出を大きく出し夏の日差しを遮り、冬の日差しを多く取り込めるように考えた。 また、夏でも自然の通風で凉を取れるように南北に風の抜ける開口部を設けている。 外壁には、自然の多い周辺の景観に合うようにカラ松を貼って仕上げている。大きくせり出した屋根を支えるタル木が力強く伸びており、 厳しい冬がある北国の大地に根差し、そこに住む人の生活を守り、支えているように思える。

メンバー

クレジット

  • 設計
    くりえいと創
  • 担当者
    眞壁 祐企
  • 施工
    家工房株式会社

データ