
PROJECT MEMBER
DATA
- ビルディングタイプ
- その他オフィス・企業施設
- 工事種別
- リノベーション
- 延べ床面積
- 370㎡
- 竣工
- 2022-05
CREDIT
- 施工
- 株式会社コウワ
およそ30年の間、大きな改装もなく、ただ食事をするスペースになった社員食堂を「人々が集いつながりあい、新しい価値を生み出す場所」にするためにリノベーションしました。施工の段階から従業員参加型のDIYワークショップ開催し、その後もイベントやワークショップを通して、多くのコミュニティを生み続けています。 ■背景 社会的な働き方の変化で、つながりを生むコミュニケーションや共創の場が必要となってきています。一方で現場では他チームや他部署間でのコミュニケーションや、つながりがなかなか生まれづらかったりしています。 また企業内の施設が作られる時は、担当者や上層部でつくられることが多く、現場で使うメンバーの意見が計画段階から入ることが少なく、いざ完成しても、あまり使われない、期待した効果が生まれなかったということを聞き、疑問に感じていました。 このような背景から場づくりの計画段階で、当事者意識を生むために参加していただくこと、プロジェクトとして重たく捉えないように、イベント感覚で敷居を低くしたこと、そして運用の中にコミュニケーションのきっかけをいかに作るかが必要であると考えました。 ■経緯とその成果 老朽化した空間、設備を一新することだけでなく、社員の意識をどう変えていけるかを意識し、つながりを生む場所を空間づくりのデザインコンセプトとし参加型のリノベーションをおこないました。 食堂の特性上、匂いがこもりやすいため、内装壁の仕上げに、脱臭吸湿にすぐれた土壁を採用しました。この土壁は土づくりからおこない、道路工事で事業所の敷地の一部を切り取った際に出た残土の利用しました。1.5tの土をふるいにかけ、乾燥させた土を原料に土壁塗りを行いました。 これもイベントにし、コミュニケーションのきっかけづくり、この場所に愛着を持ってもらえるように行っています。 完成後には、オープンスペースでは、事業所内の自然環境を活かした昆虫観察会、栄養イベント、OB/OG会、ヨガ体験会、納涼祭など、「人々が集いつながりあい、新しい価値を生み出す場所」を作るための取り組みを行っています。