巾の家

もともとは畑であった敷地が分譲地となり、その一角に計画した住宅です。 敷地南の南の境界には、約1.8mの高低差があり、その先にのどかな田園風景と小山の稜線が広がっていました。 敷地までの道中、建物が立ち並ぶその道は狭く、当該敷地に到着するまで敷地の先に広がる景色が感じづらかったこともあり、建物に足を踏み入れたときに、その先の風景の広がりを強調出来るよう、土間空間のあるプランとしました。

 プランをコンパクトに平屋にまとめきることで大地との距離が近づき、より外との繋がりが強調できたように思っています。 玄関を開けると通り土間が続き、そのままお庭に向けて土間が続いていきます。 一番気持ちの良い場所で様々なアクティビティを行えるように深い軒先空間を設けました。 土間空間のお庭に接する窓は、引込戸のため、間口いっぱいに開け放てる設えにすることで、風が通り抜けていきます。 外壁の仕上材を通り土間の仕上げに取り込むことで、内外の境を曖昧にして、トンネルの先に広がる景色のような演出としました。 高低差のある敷地なので、視線を遮る障壁もなく、そのおかげで、青々とした水田の春、稲穂が頭を垂れる秋、そして、山々にうっすら雪化粧をした冬など、四季を感じることのできる眺望をリビングにいながら満喫できるようになりました。 住宅の中心に土間空間を通したことで、個室間のプライパシーが保たれ、来客も受け入れやすい平屋になりました。

チーム

メンバー

クレジット

  • 設計
    mononoma
  • 担当者
    本田恭平 / 本多修二 / 鈴木圭介
  • 施工
    株式会社 野村建設
  • 撮影
    山内紀人
  • 造園
    fanlandscape

データ