The Okura Tokyo

ビルディングタイプ
ホテル
3
152
日本 東京都

DATA

CREDIT

  • 設計
    観光企画設計社
  • 担当者
    若本俊幸、石田昌子、根岸大樹、市川みきね
  • 施工
    大成建設東京支店
  • 構造設計
    大成建設一級建築士事務所
  • 撮影
    ホテルオークラ東京

1962年に開業したホテルオークラ東京の本館再開発計画に伴い、新しく生まれ変わった「The Okura Tokyo」 今回のプロジェクトは、その歴史と精神を受け継ぎ、これからの50年に向けて世に問う新たなOkura Legacyの創造を⽬指した。 開業当時弊社の創業者が建築設計を担当し、それから現在に至るまで数々のプロジェクトにおいて関わってきたこのホテルにおいて、今回も以下エリアのインテリア設計に携わっている。「ホテルオークラ東京」から受け継がれた美は各施設に継承、または再構築されて蘇ることになった。 中国料理「桃花林」 1962年開業時より多くのファンに親しまれている中国料理レストランである。ホテル創業時より幾多のリニューアルを経ながら継承された伝統衣装を受け継ぎつつ、店名のもととなる“桃源郷”をより特徴的に表現したインテリアデザインを実現した。桃源郷の優雅に咲き誇る桃花の林に見立てたダイニングホールとその郷に建つ家屋をイメージに各部屋「ボタニカルガーデン」や「水景のテラス」などそれぞれ個性的なデザインテーマを持った個室を設けている。 鉄板焼「さざんか」 最上階に位置する鉄板焼レストラン。こちらも多くのお客様に知られたレストランだが、素晴らしい眺望が加わり刷新された空間となった。眺望を十分に堪能できるようフードの高さや照明に気を配り計画し、多くの鉄板カウンターを窓⾯に配したレイアウトとしている。日本の“⼟と炎の美”をコンセプトに、陶板の美しい表情が引き立つカウンターやアートが空間をひきたてている。 スカイチャペル・41階宴会場 同じく最上階にはスカイチャペルとバンケットを計画した。天空に浮かぶような純白のチャペルには現代工芸技術が可能にした精緻なガラスアートを象徴的に配している。イギリスの婚礼装束に由来する草花をモチーフに⼀枚⼀枚特注で製作し、柔らかで繊細な光が空間を満たした。天体の名が付けられた各バンケットには星々の煌めきをイメージしたアートやシャンデリアで彩られている。 7階宴会場、婚礼付帯施設 7階では、他フロアとは異なりフロア全体を英国調“マナーハウス”と見立て構成されている。かつてホテルオークラ本館が英国調スタイルを取り入れて日本のホテルにおけるインターナショナル化に柔軟に対応してきた歴史を踏まえ、現代化されたマナーハウスを体現し、オークラの洋を受け継いだデザインとしている。 最上級のホスピタリティを満たす“機能”と、ホテルブランドの目指すSimplicity and Eleganceという“美”を兼ね備えた空間を作り上げるため、ホテル側と何度も議論を重ね検討しこのプロジェクトの実現に繋げることができた。 この新しいデザインと受け継いだ美が融合しこれからの時代のホテル空間として、かつてのホテルオークラ東京のように末永く親しまれることを願う。

物件所在地

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