Petrichor Bakery and Cafe

サンマルクホールディングスの運営による新業態店舗、 Petrichor Bakery and cafe (ペトリコールベーカリー アンド カフェ)の1号店。 NEWoMan新宿2Fのエキナカという立地から、テイクアウトを運用の軸としつつ、23席のイートインスペースを設けたレイアウトとしている。 店名であるPetrichorの「雨が降ったあとに地面から上がってくる土の匂い」という意味から、素材の温もりを感じられる落ち着いた空間構築を目指した。 また、パン生地を捏ね、生成し、焼き上げていく製造工程を空間イメージとしても表現したいと思い、土や左官といった "自然素材の温かみ・地層の風合い・手仕事” というキーワードを設け、静けさを感じられる洞窟を想起するような空間表現とした。 自然な柔らかさや有機的な雰囲気を感じられるよう、曲線のデザインを特徴とさせた一方、対比となる直線的なデザインを部分的に取り入れることで、空間の柔らかさなどがより引き立つような工夫を施した。 店舗全体は落ち着いた印象ながら、カウンターやテーブルなどは、商品や食事が魅力的で美味しそうに見えるよう、抑揚のある照明計画としている。 日々多くの人がさまざまな理由で行き交う駅構内という立地だからこそ、「日常の喧騒から離れた癒しの空間を提供したい」というクライアントの思いが実現し、長く愛される店舗となることを願う。