RED SUBMARINE

赤ビルは、呉駅から徒歩圏内、公園として整備された蔵元通り沿いに位置する複合施設。 人口減少が進む呉市、維持費が高騰する経済状況で、創業70年の老舗銭湯の利用者を増やし継続していくため、同ビル内空き事務所をゲストハウスにコンバージョンする計画。 呉名物である「潜水艦」をコンセプトとし、歴史に触れ、交流を楽しめる宿泊施設を目指した。 リアルな潜水艦とはどのようなものか、それをデザインにどう落とし込むか、どこまでリアルさを追求するか、それぞれのバランスを考えながらデザインを検討。全体的な色使いはリアルな潜水艦を元に配色し、空調や電気などの設備配管は、潜水艦内部の張り巡らされた配管を表現するため、あえてみせる空間デザインとした。 さらに、潜水艦を連想させるよう水回りや小物装飾などは無骨なシルバーで統一、照明計画も赤灯を使用するなどよりリアルな潜水艦の空間に近づけ、潜水艦乗組員体験できる演出とした。 「潜水艦」というコンセプトは、オープンから地方メディアの注目を集め、新たな呉の観光スポットとして存在感を示している。 このゲストハウスが、銭湯文化の継承に繋がるきっかけとなり、呉のまちの活性化に貢献できる施設であり続けることを望む。

メンバー

クレジット

  • 設計
    株式会社SWITCH
  • 担当者
    谷川 智明 / 田尾 美波
  • 施工
    株式会社 SWITCH
  • 撮影
    ボンド・ナカオ

データ