清眺台の家 2

長良川越しに遠方の山々を臨むことの出来る伸びやかな敷地に、計画された住宅です。 約40年前に、山を切り崩して造成した高台の分譲地にあります。 山あいに流れゆく長良川の広がりや、敷地北側へ広がる山々の稜線を活かすこと、同時期に隣り合う敷地に設計を進めてきた住戸との関係性を考慮しつつ、設計を進めてきました。 ところどころ空き地として残っている分譲地に、分譲時から月日を経て、山々の樹木由来の実生の株が育ってきているように、250坪の敷地に対して、伸びやかに根を下ろしていって欲しいというイメージで平屋建ての構成としました。 敷地の3方を道で囲われているため、リビング・ダイニングのフロアレベルを下げ、落ち着きを持たせています。当初よりご要望であった景色を望める開放的な浴室に関しては、フロアレベルを半階分程度上げることで、周囲の視線を遮りつつ、眺望がより臨めるようになりました。 そのことにより単調になりがちな平屋の空間に動きが生まれ、大屋根の下に包まれるような、おおらかで気積のある空間になりました。 敷地に馴染み、落ち着きを持たせられるように、建築形状をくの字型としています。 五角形状となった寝室は、居場所がおおらかに規定され、優しげな印象になったと思っています。 隣地との境界境は、明鏡な区域分けをせず、庭を共有しています。 隣地に植樹した樹種にも共通性をもたせることで、歳月を経て、山に馴染んでいく集落らしさが現れてくることを願っています。

チーム

メンバー

クレジット

  • 設計
    mononoma
  • 担当者
    本田恭平 / 本多修二
  • 施工
    株式会社 野村建設
  • 撮影
    山内紀人
  • 造園
    fanlandscape

データ