AKASAKA BOUNDS

アイソメトリック
レンダリング
Section Concept
コンセプトイメージ
Plan and Section
図面
Concept Diagram
ダイアグラム

冒険の刹那的な美しさを⽇常に。テーマは「最⾼峰ホテル無限泊」。昨年新婚旅行で訪れたニュージーランドとオーストラリアで得られた地球的な美しさを、⾃分たちの⽣活空間に落とし込む刹那的な感情の記録⾏為として、自邸の設計を始めた。 敷地は港区の閑静な住宅街に位置し、比較的大型の旧耐震マンションの一戸となる。玄関ホールは、帰宅して手を洗い、都市空間から住空間にスイッチングする場であり、あるいは出発するときの身だしなみを確認し、都市空間にスイッチングする場にもなる。スイッチングする行為をそのまま空間化することで、「ON-OFFの境界」としてのエントランスホールを再定義することを試みた。 寝室は統一したメラピー突板でくるみ、エントランスからの一筆書きの動線の終着点に配置し、両開き扉で仕切った。周囲を遮音と断熱を施した壁とストック機能で囲い込み、「異世界への境界」として強い境界線で包み込んだ。 キッチンとワークスペースは、二人の旅で最も記憶に残っているニュージーランドのアースキン湖の美しい水面を湿式押出成形のタイルに表現し、バルコニーから入る豊かな太陽光をエントランスのゲートまでとどけている。シャモット質の荒い土に複数の金属粉を混ぜた窯変金属釉薬を塗ることで、見る角度によって青にも黒にも光る多様な表情を見せるタイルは、家の中に歩き進むにつれて光の反射の仕方が変化し、美しいシークエンスを演出する。 建築とインテリア。領域が重なりながらも異なる価値観を⼤切にする⼆⼈の⽣活スタイルの境界線、ON と OFF の境界線、都市と住空間の境界線を丁寧に紡いだ。境界(Boundary)」は本計画の重要なキーワードであり、今後⽣活スタイルが変わるごとに住環境を跳躍(Bound)させていくことも期待して、この空間に「Bounds」と名付けた。

チーム

メンバー

クレジット

  • 撮影
    中村晃
  • 設計
    Studio KOM
  • 担当者
    岡本圭介 / 岡本まり亜
  • 施工
    2024

データ