Private Resort 芦ノ湖

芦ノ湖の目の前という最高な景色を日本の美意識を大切にした空間の中で楽しめる、ハイグレードな一棟貸の宿「Private Resorr 芦ノ湖」   元々は一件の住宅で、赤絨毯に白い壁、シャンデリア、のようなバブル期を感じるような内装だった。目の前には芦ノ湖が見え、鳥居も迫力あるサイズで見える、なかなかない好立地。 日本らしさを感じていただきつつ、日本らしい景色をより一層楽しんでもらえる貸別荘にするため改装が始まった。 とにかく一番に大切にしたのは「景色」をより感じる空間にすること。 住宅に必要で貸別荘に必要のないものをとことん排除し、なるべく広い空間で、ゆったりと、なるべく多くの空間で景色を感じられるように計画。 例えば、数日過ごす空間には廊下は不要と考え、1Fは廊下の間仕切りを壊して玄関〜LDKまで一続きの大空間とした。2Fは個室からしか景色が見えなかったが、一部屋の壁を撤去し、1F階段から繋がるエリアはラウンジスペースとし、2F上がった時に感動的な景色の見えるポイントを作った。 収納も貸別荘には多くは必要ないので、ウォークインクローゼットは寝室に変えた。ただ、窓の少ない一番影の位置にあったので、隣の寝室とはガラス壁で間仕切り、景色も見えて自然光も取り入れられる空間にした。 次に大切にしたのは「非日常感」。 元住宅だとしても、家ではなく宿に泊まっている特別感を感じてもらえるよう計画。 屋根裏があったのだが、天井内に収納されたハシゴで登るようになっていた。ここは天井を撤去し、吹き抜けを作り階段を設置することで空間により開放感を出していった。階段下はデッドスペースとなりがちだが、シースルーの階段にして坪庭に設置することで、坪庭のオブジェのような存在に変わった。 お風呂についても、隣にある機械室の天井高さが低いことが判明し、立つには低いが座るには十分なスペースがあると感じ、既存のお風呂の隣に寝湯を作った。 既存建築の改装となるので、既存の様々な部分が残っていくが、あえてその残されるものから考えていくことで新たな発想や仕掛けが作れた宿になった。

メンバー

クレジット

  • 撮影
    伊豆民泊
  • 設計
    wool design room
  • 担当者
    河井 彩香
  • 施工
    あさひ住宅

データ