「串亭 銀座」は、串亭ブランドの旗艦店として計画された。同ブランドで立地や特性に応じ〈ラグジュアリー〉〈アッパーミドル〉〈カジュアル〉の三つのステージに分けられる中で、今回は〈ラグジュアリー〉に位置するフラッグシップの位置付けである。ブランド全体の「オリエンタルな和」という考え方を継承しながらも、今までとは違い、かつ銀座エリアにふさわしい空気感が求められた。その空気感をつくる上で、モメンタムファクトリー・Oriiの折井宏司氏と組み、千変万化の表情を創り出す銅板発色を用いて、串揚げを揚げた時の臨場感やシズル感を壁面全体に込めている。また、小上がり席の窓面から見える銀座の印象的なネオン看板を借景とし、色合いに変化のあるドライ盆栽でファサード、カウンター、小上がり、そして外部をつなぎ、お店全体に一体感をつくり出している。