十全化学本社社屋

ビルディングタイプ
その他オフィス・企業施設

DATA

CREDIT

  • 撮影
    小川重雄
  • 設計
    キー・オペレーション / パーク・コーポレーション
  • 担当者
    小山光
  • 施工
    日本海建興
  • 構造設計
    デルタ構造設計工房
  • 設備設計
    コモド設備計画
  • 照明計画
    LIGHTLINKS

富山市で医薬原薬の受託製造などを行っている十全化学の新本社社屋。 富山の自然と文化に着目し、社員がリフレッシュできる工場群の中の憩いの場所となる社屋を目指した。 街区の角に民家と小さな公園があるため敷地はクランクした形状となっている。民家に影を落とさないよう建物はL字型のヴォリュームとして、公園のオープンな空間を囲う形とした。1Fにはエントランスロビー、2Fにはメインのワークエリア、3Fに食堂、4Fに管理部門と屋上テラス、5Fをミーティングスペースとして、L字の平面の中心に垂直動線を配置して、各階に効率よくアクセスできるようにした。 外周部をガラスファサードとしたことで、周辺の工場群、西側の神通川、東側の立山連峰を望むことができ、その先には外に出てリフレッシュできるバルコニーを設けた。このバルコニーはペリメーターゾーンの環境調整装置としても機能している。内部の天井は針葉樹のルーバーで覆われ、デッキの上部の軒裏まで連続しており、樹木の下のような自然で温かみのある空間となっている。 神通川の氾濫域に位置するため、防災対策のために設けたピロティの天井も木ルーバーで覆われており、かつて日本海海運で薬売りの活動も支えた北前船の船底の様な形状をしている。 ピロティには富山の豊かな森林の薬草や屋敷林のような樹木を植え、隣接した公園とも連続させることで、社員だけでなく、近隣住民や訪問者も散策できる緑の空間とした。

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物件所在地

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