ダブルハウス

ビルディングタイプ
戸建住宅
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365
日本 東京都

補足資料

ダイアグラム
ダイアグラム
1階平面配置図
図面
1.5〜3.5階平面図
図面
断面図
図面

DATA

CREDIT

  • 撮影
    Yurika Kono
  • 設計
    W
  • 担当者
    渡部光樹+渡部梨華
  • 施工
    茂木建設
  • 構造設計
    円酒構造設計

9層の床をもつ“塔”と、半屋内的な“東屋”。 2棟でひとつの住宅である。   住宅の機能を担う棟は、建坪四畳半の“塔”。 置くべき家具はすべて建築に埋め込んで効率的に凝縮し、段差は動線であり家具でもある状態とした。 空間を組み立てるというよりはむしろ、家具を積み重ねてそれをよじ登って生活するような構成。 身体スケールの設えが縦に展開していき、踊るようにシークエンスが体験される。 ベンチ、テーブル、タンス、床の間の違い棚、ソファ、洗面台にそれぞれ足を掛けて登り、最上部の就寝地へ至るというように。   また、フットプリントをできるだけ小さくして敷地の外部をなるべく多く残すことで、単に生活を内部で完結させるのではなく、外部へも暮らしのアクティビティがひろがっていくことを目指した。 果実を収穫したり、子供と虫を探して遊んだりと、都市部の密集した住宅地ならば神経質にならざるをえない屋外での過ごし方も、ここではさほど気にせず楽しむことができる。 外に出ることで近所との交流の機会も多くなる。   一方、“東屋”は、機能から削ぎ落とした余白の部分で、この住宅の面積の約7割がこの棟にある。 大きく簡素で半屋外的に過ごせる居場所とした。 街路からは東屋を通して森の中へまっすぐに視線が抜けて、引き込まれるようなアプローチを意図した。 ここは、近所の人がふらっと立ち寄り何気無い会話を交わす玄関先であり、人を招いてお茶をする応接間でもあり、家族や時にはひとりだけで過ごすリビングのような場所でもある。 外周の半分を占める開口からは、風にしやなかに揺らめく木々の葉っぱだけが見え、ずっと眺めていられる。 そんな大らかな開放性を備えた、街や森との関係を取りもつ余白空間である。   ふたつの棟は、それぞれまったく異なる性質をもちながら、ひとつの家として相互に補完しあう。 どちらの棟も、柱梁は4寸角材のシンプルな軸組で、外壁は背後のスギ林に同調するスギ皮葺きとしている。 2棟それぞれの構成要素はまったく同じだけれど、空間の用途や性質の差異により対比的なプロポーションを体現させている。

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