補足資料
PROJECT MEMBER
DATA
- ビルディングタイプ
- 共同住宅・集合住宅・寮
- 工事種別
- 新築
- 延べ床面積
- 1347.68㎡
- 竣工
- 2023-03
CREDIT
- 撮影
- 畑拓
- 設計
- クリテクツ/株式会社佐藤秀
- 担当者
- 栗本祐輔 / 持田千鶴 / 山下謙
- 施工
- 株式会社佐藤秀
- 構造設計
- 株式会社佐藤秀
かざぐるま状の配置、緩やかな多様性、現代の會所 東京都心、北側に公園への眺望が抜ける傾斜地に立地する、賃貸住戸・オーナー住戸・店舗が複合した集合住宅である。傾斜地に合わせた建築の対応と、ビル密集地における賃貸住宅の付加価値提供が求められた。 そこで考え出されたのが、東西南北へ、かざぐるま状に配置された4つの専有部ユニットと、中央の共用部、敷地四隅の前庭・中庭による、スキップフロアの構成である。 各専有部ユニットは同一の外形を持つが、方位や周辺環境に合わせ向きを変え、高さを変え、内装プランも各々異なったものとなっており、住まい方に選択肢を与えている。かざぐるま状の配置によって、各住戸は4面に開口部を持ち、通風や採光、眺望が確保されている。東側のユニットは、斜面に合わせ部分的に半層分スキップしており、中庭の環境を共有しつつも、適度にプライバシーが確保される。更に、ユニットは部分的に連結され、広めの賃貸住居や、地階の店舗、上階のオーナー住居を形成する。オーナー住居には、2層の書庫や茶室が設えられる。内装プランは乾式壁で作り込まれ、将来的に必要に応じ容易に変更改修出来るように配慮している。 中央の共用部は、単純に縦動線と廊下を配置するだけではなく、ゆとりのある空間を回遊可能な複数の階段でスキップ状に連結し、共用のコミュニティスペースとして計画している。センターコア型でありながらも、専有部ユニットの隙間から4方向に向かい外気に開放されている。 4つのユニットは、環境に優しいシラス左官に包まれた4本の塔となり、集合住宅と事務所ビルが共存した街並みに対し、相応しい外観スケールに分節される。周辺環境や自然環境と調和しながら、様々な人々が集い時間を共有し、緩やかな連帯と緩やかな多様性をもった生活の基盤となる、現代の會所としての建築を目指した。