PROJECT MEMBER
金沢兼六園に隣接したカフェの内装計画である。既存店舗は築年数がかなり経過して、老朽化の激しい建物であったが、補強を施しながら、既存の仕上げをうまく利用して、ほどよく和が残るカフェになっている。 外部建具は大きく開け放つことが可能で、中間期は内外の境界を取り払って、兼六園を訪れた人々にスペースを開放することができる。 既存外壁や天井への着色、内部じゅらく壁の補修など、既存を活かすと同時に、ハンドドリップ用に設えた特注形状の人工大理石と左官のカウンターや、新規に打設した着色の床土間など、新しい仕上げを古い仕上げを慎重に選定し、全体のバランスを整えている。 内部の照明は、既存空間の良さを考慮して天井面には最小とし、造作のベンチに間接照明を仕込むことで、古民家のなかでの独特の浮遊感を演出している。