PROJECT MEMBER
このプロジェクトは横浜駅西口から徒歩5分ほどにある店舗とオフィスの複合型ビルである。 立地の特性を活かして、商業やビジネスの中心地でありながら、25m幅員の大通りに面した各階で形の異なる奥行きのあるバルコニーは、 時々刻々と表情を変化させる豊かな表情を持った建物となっている。 ファサード クライアントの要望であった「清潔感」を実現するための、「メリハリのある佇まい」と、「街に対しての開放感と一体感」をファサードで表現した。 正面からはシンプルな長方形の躯体でありながらも、見る角度、距離感によって建物形状が変化する様はまさに人間関係のそれであり、横浜駅に向かって開放されたバルコニーと、各階異なるバルコニー形状から構成される曲線状の側壁は、来訪者を受け入れる暖かな印象を与えている。 その一方、夜間はライトアップにより白い外壁色が際立ち、昼間とは違ったシャープな印象となることで、変わりゆく横浜の街にあっても常に新たな一面を垣間見れる形状になっている。 カラースキームは、テクスチャーの異なる無彩色を採用することで、自然光や照明により様々な表情を感じられるよう計画した。 環境への配慮 持続可能な社会の実現に向けて、低コストで高品質な建築の実現を目指すことは昨今の建築における命題となっており、本計画も環境に配慮した計画となっている。 ハイテク技術の導入も大切である一方で、建物所有者に負担となるビルメンテナンスを軽減させる計画も重要であると考えており、本計画のバルコニーはデザインの重要な要素であると同時に、経年変化で起こり得るであろうメンテナンスにおける容易さ、夏場の日射の緩和、風の流れ等においても配慮された、長く愛される建物計画となっている。