夕凪の家

ビルディングタイプ
戸建住宅

DATA

CREDIT

  • 撮影
    矢野 紀行
  • 設計
    小松隼人
  • 担当者
    大津拓海
  • 施工
    安成工務店
  • 構造設計
    堀江建築設計事務所
  • 造園
    Momohanaya

日本海沿いに建つ住宅。敷地から見る夕日が美しく、この海と夕日を眺めるため、生活に取り込むための住宅を望まれた。 この地域の波は日常的に荒く、特に風が強い日は護岸の塀も壊すほどの荒波となる。強風の地域では、卓越風向に対して見付面積が小さくなるよう配置し、風を受け流す計画が考えられるが、敷地は海沿いに面した間口が極端に広く奥行きが浅い。そのため海に面した外壁に凹凸をつくり、壁を手前と奥にずらすことで表面積を分散させ、風環境を調整した。1階の開口部はその壁のずれによって生じた隙間に配置し、海側からの強風を遮りながら光を取り込む。2階は海側に軒を深く伸ばして強風と日差しを遮るとともに、夕日を眺めながら過ごせる奥行きの深いテラスを配置した。 自然との境界に建つ豊かさと厳しさを読み取ることで、建築の外形の操作によって住環境を守り、同時に恵まれた雄大な景色と向き合う暮らしが実現できたのではと考えている。

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