都内ではまれな4層一戸建ての歯科医院。主に<1F>受付・待合スペース・カウンセリング、<2F>治療を中心とした診察エリア・カウンセリング・キッズスペース、<3F>予防を中心とした診察エリア・カウンセリング、<4F> STAFFROOMとなる構成。 多摩川沿いの立地から、風が抜けるような空間を表現できないか?を第一の課題とした。 1Fの待合は大きな開口を設け、中と外の境界をつなぐことにより地域住民とのつながりを大事にし、待合としての機能だけでなくセミナーやワークショップの場としても利用できるスペースとしている。 エントランスと待合にあえて段差を設け、目線のレベルをコントロールすることにより、開放感を保ちつつプライベートな居心地を確保。 エントランス付近に車椅子・子連れの患者さんの待合スペースを設け、上層へはエレベーターでアクセスできるようバリアフリーを考慮した。 白を基調とした様々なテクスチャーを織り交ぜ、飽きのこない清潔感のある印象を大切に、木・コンクリート・アースカラーのタイルで空間を構成。 普遍的なマテリアル構成だが、細やかな陰影が映し出されるよう、ディテールに注意を払った。 BGMをオリジナルで作成し、照明の照度やオンオフをアプリで管理できるシステムを採用。 時間帯で変化するBGMや照度のAUTO制御により「時」を設計した。 隠蔽式のアロマディフューザーから流れる香りはオリジナルで調合し、五感による記憶を設計の一部に取り込む。 そのほかにも、スタッフの入退室をスマホで管理できるシステムや様々なテクノロジーの技術により、スタッフにも優しい仕掛けが散りばめられている。 医院のコンセプトは「物語を、つむごう。」患者様に寄り添った診療を行い、患者様をはじめスタッフや関わる方全ての人生の物語をつむぐお手伝いを相馬歯科医院ができたらという想いが込められている。 歯科医院としてだけでなく、情報発信のプラットフォームとなるよう、今後も地域住民に愛される場となることを願う。
チーム
メンバー
クレジット
- 設計
- エイ・アイ・デザイン
- 担当者
- 稲田啓、加藤司
- 施工
- 滝新
- 構造設計
- 寺戸巽海構造計画工房
- 撮影
- 伊藤信彦
メディア