TETRIS

この建築は道路面から見るとまるでテトリスに登場するSブロックのような形状で、1Fに奥まで抜けがあるにも関わらず、裏から見るとなぜかTブロックを逆さにした形状となる。この謎は道路面から1F の抜け部分をじっくり見るとお分かり頂けると思う。 まず設計にあたり、道路面向かって右側の隣地は広い駐車場となっているが、将来建築物が建つことを前提として考えた為、こちら側からの採光などは当てにせず、またプライバシーの確保の面からもこちらの側にはバルコニーのみ設け、その他は閉じ、その代わり、建物を道路面向かって右側へ寄せ、空いた左側から十分な光が採れるようにした。 こうすることで1F部分に抜けのあるプランとしたが、LDKにもう少しゆとりが欲しいというお施主様の要望があり、キッチン部分をせり出させたが、今度は抜けを失ってしう。 住宅が密集し立ち並ぶ地域である為、どうしても重くなりがちな周辺環境を少しでも明るくしたいというお施主様と当事務所思いから、道路面の外壁を鏡面にすることで、疑似的な抜けを作り、軽く、明るい印象を残した。 この鏡面仕上げは、疑似的ではあるが十分に抜けを感じさせ、また駐車の際にも車が映るので安全に奥まで寄せられるという効果ももたらしている。

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チーム

メンバー

クレジット

  • 設計
    CAPD
  • 担当者
    門内一生、小原弘和、常信大、増井和哉
  • 施工
    公文建設
  • 撮影
    野村和慎

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