すみれが丘の家

雁行した配置計画とし、大きなボリュームを街並みのヒューマンなスケールへと近づけた。街並みと調和する小さな屋根に分割し、屋根ごとに勾配方向を変化させることで、景観の連続性を図った。外装板にはガルバリウムを用い、木と鋼板の多様な質感とリズムを楽しめる住宅を計画した。 プライバシーを確保しつつLDKとのつながりの強い中庭が欲しいとの要望があったため、雁行プランにより前面道路からは見えにくく広々とした中庭を生み出した。中庭に面し大開口を設け、広々としたタイルデッキを持つことで、ワンルームのLDKと一体的なアウトドアリビングが生まれ、常に光や風を感じることが出来る快適なLDKとなった。1階はワンルーム空間となっており、LDK、スタディーコーナー、玄関、また、吹き抜けを介し2Fとも連続しており、一体的な空間となっている。どこにいても、家族の気配を感じることの出来る開放的なワンルームのLDKとして計画した。 インテリアでは、床、天井、梁、家具等様々な樹種の木を用い、それぞれ異なる色見、木目をもった暖かみのある自然な仕上がりの内装空間を生み出すことが出来た。木をふんだんに使用しており、屋外は黒のガルバリウムを採用することで、木の色見を引き立たせ、インテリアは開放的に体感できるよう白を基調にし、木を引き立たせるデザインとしている。また、深い軒を設けることで、屋外においても木質感を強く感じることの出来る建築となった。 屋根の勾配方向によるリズム、外壁の鋼板と木の異素材の組み合わせによるリズムにより個性的なキャラクターを生み出すことが出来、見る方向・角度、時間とともに経過する光・影の落ち方により、常に表情の変化する住宅が実現出来た。

チーム

メンバー

クレジット

  • 設計
    DAN設計室
  • 担当者
    中村創
  • 施工
    オカケン株式会社
  • 撮影
    Keishin Horikoshi

データ