ヴィラフォンテーヌ グランド 東京有明
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「AICA 施工例コンテスト 2023」特別賞 設計:今北克人 / 株式会社竹中工務店 所在地:東京都 用途:ホテル・宿泊施設 竣工:2020年3月 工事種別:新築 採用商品:セラール(柱・内壁)、メラミン化粧板(テーブル天板・什器)、オルティノ(飾り棚) 東京都江東区有明に、国家戦略特区に認定された大規模開発による「有明ガーデン」が誕生した。ホテル、商業施設、温浴施設、劇場、タワーマンション、イベントホールから成る複合施設であり、本作品はホテル部分に該当する。全749室、全11タイプの客室を擁する大規模ホテルである。 「有明」という言葉には「夜明けの月と太陽が共存する空」という意味がある。ホテルの共用部のデザインは、その空模様が織り成す光と影をテーマとした。シンボルとなるスクリーンは、雲間から降り注ぐ強い光「天使の梯子」をモチーフとしており、柱や壁を影と捉えて空間のメリハリを表現した。 その柱と壁に黒い石目調のセラールを採用した。 特に2層吹き抜けの柱は、スリムな状態を維持したまま、石のような高級感のある仕上げが求められた。しかし施工性やコスト面から、天井が高い場所に接着貼りで本物の石を貼ることはハードルが高かった。そこでセラールの登場だ。セラールは、仕上げ厚を最小限に抑え、コスト面でも有利に働く。さらに部位や面積を絞ることで石のような高級感を生むことができた。それらの相乗効果により、石以上の魅力を引き出すことができたと自負している。